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作業療法士INTERVIEW

私が担当しているのは主に脳血管疾患の患者様です。半身まひや手足のまひなどが残った患者様に対して、理学療法士さんと一緒にまずは歩く・立つといった基本的な動作の獲得をめざすわけですが、作業療法士(OT)である私たちが見ているのはむしろその先。その方がお家に帰られた時に、着替え、入浴、トイレ、買い物、家事など日常生活に関わる動作を、できるだけ人の手を借りずにできるようになることを主眼にアプローチしています。

その際に強力な味方となるのが、病気になる前にその方が楽しんでおられた趣味や習い事。編み物が好きな人には編み物、園芸が好きな人には植物の世話というように、好きなことをしてもらうことで機能の回復を図ります。車の運転ができるようになりたいとおっしゃる方も大勢いらっしゃるので、石橋内科ではドライブシュミレーターも導入しています。


私がOTになったきっかけは、兵庫県が中学生を対象に実施している職場体験「トライやるウィーク」で、病院に行かせてもらったことです。そこでたまたま見かけたのが、楽しそうに折り紙をする患者さんとOTさんの姿でした。中学生だった私はリハビリと言えば辛い・苦しいというイメージしかもっていなかったので、楽しく活動しながら自分の体が良くなっていくということにとても感動し、こんな良い仕事を自分もぜひしたいと思いました。

原点がそれなので、私、患者様が笑顔になれないのは絶対にいやなんですよ。病気になって、これからどうなるのだろうという不安や、なぜ自分がこんな目に遭うのかという怒りなど、様々な葛藤を抱えていらっしゃる患者様だからこそ、笑顔になってほしい。いまはできないかもしれないけれど、諦めてほしくないから私も絶対に諦めない。どうすればできるようになるかを考えるのが、私たちOTの仕事だと思いますし、たとえ他職種のスタッフから無理だと言われても努力し続けるのが、患者様の日常生活という一番身近なところに関わる自分の使命だと、私自身は考えています。


そんなしつこい私なので(笑)、何年か前にも書道の師範をしておられたある患者様に、「もう一度書道をしましょう」と食い下がったことがありました。師範までされた方ですから自身へのハードルも高く、「以前のようには出来ないのだからしない!」と強く拒否され、バトル寸前のような状態になったこともありました。でもそんなある日、その方の奥様に言われたのです。「主人ね、あなたに内緒で練習始めたのよ」と。どれほど嬉しかったことか!そしてその方が退院前、最後のリハビリの時にこんな言葉を書いてくださいました。

そしておっしゃったのです。「これ、僕の一番好きな言葉なんだけど、考えてみればリハビリと同じだね」。以来、この言葉が私を支え続けてくれています。

先ほど“他職種のスタッフに無理だと言われても”と言いましたが、これはもちろん他のスタッフが冷めているという意味ではなく、皆それぞれの専門性の中で患者様に笑顔になっていただきたいと努力を重ねています。ただ縦社会ではないので、忌憚のない意見を言い合えるという意味で申し上げました。みんなが自分の信念をぶつけあって、患者様にとって最良の方法を見つけていく、それが石橋内科の大きな強みです。

またOTは統合失調症、うつ病など心の病を抱えた方も担当します。病気になったショックで精神的な落ち込みがひどい時に、音楽療法や園芸療法なども行います。音楽療法士や園芸療法士のいる病院は多くはありませんが、石橋内科はそうしたスタッフの居る数少ない病院の一つです。


さらにイベントも多く、その中にはファッションショー、運動会など病院ではなかなか経験できないようなイベントもあります。もちろん主役は患者様。石橋内科では患者様はオーディエンス(観客)ではありません。運動会などを企画運営するのは私たちセラピスト。OTをめざしているみなさん、ここはなかなか手強い職場ですよ。ただ自分で何かをやりたくてうずうずしている人にはうってつけのステージだと思います。患者様を輝かせ、自分も輝きたい人、ぜひ私たちの仲間になってください。